イソフラボンの血管や血液への効果

イソフラボンと血管・血液

体を健康に保つには、若々しい血管を維持して血液の流れを良くすることが大切です。しかし女性は更年期を過ぎるとコレステロール値が上昇し、血管や血液の健康に問題が生じてきます。
このような問題に、イソフラボンが役立つのをご存知でしょうか?
この記事では、イソフラボンと血管・血液の関係について説明していきます。

コレステロールと血管の関係

コレステロールには、悪玉と呼ばれるLDLコレステロールと、善玉と呼ばれるHDLコレステロールの2種類があります。LDLコレステロールは肝臓から全身の組織にコレステロールを届ける役割があり、HDLコレステロールは余ったコレステロールを回収して、肝臓に戻す働きをします。
この2つの働きがバランスよく行われていることが、体の健康に必要なことです。
しかし、何らかの原因でLDLコレステロールが増え過ぎると十分な回収ができなくなり、血管にLDLコレステロールが溜まって血液の流れを悪くすることにも。健康に悪い影響を与えることになります。

コレステロール値の上昇

女性ホルモンのエストロゲンには、LDLコレステロールをコントロールする働きがあります。肝臓で作られるLDLコレステロールの量をコントロールしながら、余ったLDLコレステロールの回収を助ける働きもしているのです。
女性でも30代ぐらいまではエストロゲンの分泌が十分で、その多くはコレステロール値が正常です。統計では男性よりも低い数値になっています。
しかし、50代を過ぎると血中のLDLコレステロール値が急上昇し、男性を上回ってしまうのです。これは更年期以降にエストロゲンが急激に減少することで、LDLコレステロールをコントロールする力が弱まってしまうからです。

コレステロールの酸化

コレステロール値の上昇が病気に結びつきやすいのは、酸化が関係してきます。
血管に溜まったLDLコレステロールは酸化しやすくなります。酸化したLDLコレステロールは免疫細胞が異物と勘違いして、これを排除するために「プラーク」と呼ばれる塊を作りだすことに。この塊が血管を狭くし、さまざまな病気の引き金になってしまうのです。

イソフラボンに期待できる効果

コレステロール値の上昇やコレステロールの酸化は血管や血液に悪い影響をおよぼすもの。この対策にイソフラボンが役立ちます。

コレステロール値を抑える

イソフラボンはエストロゲンと構造が似ていて、摂取することで同じような作用があるとされています。エストロゲンに似た働きをすることで、LDLコレステロールをコントロールする効果が期待できるわけです。
大豆イソフラボンを使った臨床試験でも、LDLコレステロールが低下した結果が確認されています。イソフラボンは大豆食品に多く含まれているので、豆腐や納豆などを積極的に食べることで、コレステロール値を抑えることが期待できるでしょう。

抗酸化作用

イソフラボンはポリフェノールの一種で、高い抗酸化作用があります。体に活性酸素が増え過ぎると細胞が酸化して老化や機能の低下を引き起こすもの。イソフラボンは抗酸化作用でこのような活性酸素を除去し、細胞の酸化を予防することができるのです。
この抗酸化作用で、コレステロールが酸化することも抑制。病気になる原因を少しでも取り除くことができるわけですね。

まとめ

イソフラボンと血管・血液との関係について解説しました。
50代以降の女性は更年期障害などの症状に悩まされますが、コレステロールの問題は見過ごされやすいもの。血管や血液に影響が出て、自覚なく病気が進行することもあります。
定期的な健康診断を行い、早めの対策を行うようにしたいですね。その一環として、イソフラボンを含む大豆食品を積極的に摂ることをおすすめします。