イソフラボンとは
イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに似た作用があり、とくに女性から注目を集めている成分です。大豆食品を食べることで摂取できますが、成分を凝縮したサプリも販売されています。
イソフラボンを食事で摂るのとサプリで摂るのとでは、どのような違いがあるのでしょうか?
今回は、この2つを比較して検証してみたいと思います。
食事なら大豆食品で
イソフラボンを多く含む食材は大豆製品で、豆腐、納豆、豆乳などがあります。しかし、日本人の大豆製品の消費量は年々減少するばかりで、摂取目安量の半分ほど。かなり不足している現状があります。
1日あたりのイソフラボンを摂るために必要な食事量は、次の通りです。
- 豆腐:約1/2丁
- 納豆:1パック
- 豆乳:1パック
このうちどれかひとつを摂れば良いことになります。それほど多い量ではないので、意識することで毎日摂ることは十分に可能でしょう。
大豆製品はとても消化が良く、納豆や豆腐は90%以上の消化吸収率とされています。食生活に積極的に取り入れることで、イソフラボンをしっかり摂取できるでしょう。
サプリで摂る場合
食事でなくサプリで摂る場合、メリットとデメリットがあります。
メリット
外食がメインなどで大豆製品があまり摂れない、好みに合わず食べられないなどという人は、イソフラボンのサプリがとても便利です。
また、近年、イソフラボンよりも効果が高い物質として、エクオールが注目を浴びているのはご存知でしょうか?
エクオールとは、イソフラボンに含まれる成分が腸内細菌によって変換されてできる物質です。研究により、大豆イソフラボンの女性ホルモンに似た作用の源はこのエクオールであると考えられるようになりました。イソフラボンの効果が発揮されるためには、腸内でエクオールに変換できるかがカギとなることがわかったのです。
このエクオールは誰でも作れるわけではなく、日本人の女性では2人に1人しか作れないとされています。大豆食品を食べていても、エクオールが作れなければ思うような効果が得られない結果になるわけです。
しかしサプリなら、このような事態を避けることができます。サプリの中には、エクオールが配合されているものがあるのです。
エクオールが作れない人でもエクオール配合サプリから摂ることで、イソフラボンの最大の効果が期待できるわけです。
デメリット
イソフラボンは多く摂ればそれだけ効果が高いというわけではなく、過剰に摂取すると逆効果になる可能性があります。とくにサプリはイソフラボンが凝縮されているので、過剰摂取になる危険があるもの。
そのため厚生労働省では、イソフラボンをサプリで摂る場合には30mgまでを上乗せの上限にするよう定めています。
また、イソフラボンをサプリで摂ることは、食生活のバランスを考える上ではあまり好ましくありません。大豆製品で摂れば、イソフラボンだけでなくタンパク質やビタミン・ミネラル、食物繊維などの栄養素が摂れるのです。
健康のためには、他の栄養素ももちろん必要です。どうしても食品で摂れないという事情があるのでなければ、できるだけ大豆食品で摂取するのが望ましいでしょう。
まとめ
イソフラボンの摂取について、食事とサプリの違いを比較してみました。少し意識すれば、毎日の食事に大豆食品を取り入れるのは難しくありません。大豆は優良なタンパク質が含まれ、ビタミン・ミネラルも摂れる上に、低カロリーです。とても理想的な食材なので、ぜひ積極的に食べたいものです。
効果を確実に得たいのであれば、サプリの利用も良いでしょう。ただし、過剰摂取には十分に気をつけてください。